2011年07月05日

第7回…ミラノムーン


ドイツ血統特集第3弾。割とメジャーなドイツ血統馬ペルレンケッテ⇒エセドイツ血統馬フルアクセル⇒モノホンのドイツ血統馬ミラノムーンときたもんで。


前からミラノムーンについてはやってみたかった。たぶんJRAの現役馬の中で、一番謎な血統構成だと思う。かくいう俺も、父や母父とか、この馬を通して初めて知った。

そんな感じで第7回。



ミラノムーン(父タネンケーニッヒ、母ムーンラヴ、母父ゴンザレス、母母父Dschingis Khan)


ネットケイバの血統表が出ない馬はこのミラノムーンくらいでは。それくらい存在がレア。現在500万条件のお馬ちゃん。このブログでマイナーな馬取り上げるのは今に始まったことじゃないけど、ミラノムーン特集やる人はよほどの物好きだと思われる。


父タネンケーニッヒはドイツ2000ギニー3着馬。母は未勝利。Mラインということがかろうじて分かる程度。タネンケーニッヒの種付け料は20万ちょっとらしい。日本で言えば、皐月賞3着馬を父に持つJRA未勝利馬がドイツに売られて走ってるようなものか。


父タネンケーニッヒの父はサドラーズウェルズの全弟フェアリーキング。なんだ、割とまともな馬じゃんと思った方、そうです、タネンケーニッヒ自体はアイルランド産馬ですからね。

ただ、タネンケーニッヒの母系がドイツ血統(Tライン)。母系の奥にDラインも持ってる馬。ドイツ血統らしい母系ですね。そして誕生したのがタネンケーニッヒ。ドイツ2000ギニー3着ということは、まだスピードはあるということ。フェアリーキングは割と距離の対応力がある分、これは納得できる。


一方母父ゴンザレスはアイルランドセントレジャー馬。2800のレースね。この馬はドイツ血統じゃなくて、その父ヴェイグリーノーブルから分かるように、明らかなステイヤー。このヴェイグリーノーブルは後々意味を持ってくると思う。


牝系はもはやカオス。ドイツの名種牡馬ネッカーのクロスとか、何の役に立つのだろう…Dschingis Khanのクロスとか、あってどうする…もはやなぜ買ってきた。。。

生産者に『ティマーマン夫人』って書いてあるけど、誰よ…


かなり重めの血統表だけど、牝馬の分軽さがあって短い距離に対応できている。ダートは合わんね。芝でこそ。それは未勝利勝ちの時に証明されてる。あの時複勝獲ったけど、先物買いは大事。

今はまで折り合い難を抱えてて長めの距離は無理だけど、いずれ小回り1800とかで馬券になってくるはず。今はまだ、距離短縮の時に狙うのがベター。


この馬についてもう少し書くと、母父父がヴェイグリーノーブルという点がいい。凱旋門賞馬ヴェイグリーノーブルは、父としてはイギリスダービー馬エンペリーとかで日本で失敗しちゃって影が薄いけど、母系に入ると確かなスタミナを伝える。

ヴェイグリーノーブルやバステッドといったスタミナ種牡馬は、切れ味に頼りがちなサンデー系にスタミナを注入する分相性がいい。

実際、父サンデー系で母系にヴェイグリーノーブルを持った馬に、トーセンラーがいる。結果は出てる。


それを考えれば、ミラノムーンが繁殖入りして、サンデー系を交配すれば、面白い産駒が出てきてもいい。そもそも繁殖入りできるのかよくわかんないけど…


結論。今はまだ折り合い難で、短めの距離か距離短縮でしか結果は出ないけど、いずれは小回り1800で走ってくる馬になるはず。母系に入っている種馬を見る限り、繁殖牝馬としてサンデー系を付けると面白いかも。てん、そもそもなんでこんな馬輸入してきたよ…


サンデー系を付けると言っても、スペシャルウィークとかじゃないと思うな。ネオユニは多少重くなりそう。ディープインパクトあたりが理想だけど、マンカフェが一番結果出してくれそう。

タキオンが生きてればなぁ…タネンケーニッヒの父フェアリーキングを考えると、たぶんにタキオンとの交配が一番結果出てたはず。言ってもしょうがないんだけど。。。



次回は第8回。昨日引退したカジノドライヴの種牡馬入りを記念し、彼が種牡馬として大して活躍できないであろうことを予測したい。
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2011年07月03日

第6回…フルアクセル


わざわざレース終わるまで待った。勝たれたら何書けばいいか分からないところだったけど、予想通りエンジン掛からず。書きやすくなったな。


5から7回まではドイツ血統特集。第5回ではペルレンケッテを取り上げてみた。あれは不思議なドイツ血統編。今度はドイツ血統の欠点を持った馬を書きたい。

ということで第6回。



フルアクセル(父アグネスタキオン、母アクセラレイション、母父アカテナンゴ、母母父Leading Counsel)


一種の失敗型なのかなと思ってる。活躍はある程度してて、今1000万条件。ただ、相当条件を選ぶタイプなんだと思う。

その原因が、母系。母父のアカテナンゴは前回書いた、高速決着に強いズルムー系。母アクセラレイションはフランスG3を勝ってる。

これだけ見たら、サンデー系付ければある程度の結果は出るんだけど、問題は完全なドイツ牝系を付けたわけじゃない、というところ。アカテナンゴを付けた、よりドイツ血統っぽく見せた、『準ドイツ血統馬』といったところか。


しかも、このアクセラレイションって馬は、リボー直仔、トムロルフの5×4を持ってる。つまり、リボーの6×5を持ってることになる。

リボーってのは爆発力を与える代わりに、反応の鈍さ、エンジンの掛かりにくさも伝える。

イギリスオークスを制したSweet Soleraの牝系に、リボー系のドイツ繋養種牡馬をつけてドイツ血統に見せかけて、そこに更にリボー系のアイルランドセントレジャー馬Leading Counselを付けた母系は、相当重い。スタミナばかり優先された例にあたるかな。

そんな母系に、いかに高速決着に強いとはいえ、ドイツ血統で固めたズルムー系のアカテナンゴを付ければ、さすがに反応が鈍いスタミナ型の仔が生まれる可能性が高い。ドイツ血統は、基本的にスタミナタイプ。リボーみたいなタイプと付けても、鈍重な産駒ばかり生まれてしまう。万能なドイツ血統だけど、こんな弱点もあるわけで。


アグネスタキオンのスピードで中和しようとしてフルアクセルが生まれたわけだけど、確かにタキオンの脚元の脆さ、底力を補強することはできた。ただ、スピードまでは補強できなかった模様。

中山の1800で点火するほど簡単なエンジン付いてない。そうなると、今回のラジオNIKKEI賞で来ない、という結論に至る。


フルアクセルの今までの戦績見ても、まず戦績が安定してない。リボーにありがち。2勝は直線の長い阪神外回りと東京。直線が短いと、エンジン掛からず不発ってパターンが考えられる。

あと、雨が降ったら無双。ぬかるんだ馬場はいかにも得意な血統よね。


母系にリボー持って、母系がとにかくスタミナ血統っていうタイプのアグネスタキオン産駒と言えば、ダイワワイルドボアがいる。エンジン掛かるの遅くて、中山の2200でちょうど良かった馬。たぶんダイワワイルドボアより爆発力があって、エンジンの掛かりはボアより遅いタイプに成長するんだと思う。


フルアクセルは叔母にネオユニ産駒の牝馬ホーカーハリケーンがいるように、本格化はもう少し後。たぶん。



結論。エンジンの掛かりが遅すぎる。東京2400や2500、中山なら2200限定、阪神の2400あたりが良さそう。重馬場は鬼。爆発力は相当だけど、開花するかしないかは運次第といったところでしょうかね。


さて、第7回は更にドイツ血統を深く。なんでこんな馬輸入したんでしょうミラノムーンを取り上げたい。
posted by ふみお。 at 21:50| Comment(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第5回…ペルレンケッテ


さあ第5回。5から7回まで、ドイツ血統特集といきたい。ドイツ血統を持つ馬について、3頭出して、ドイツ血統ってなんぞや、今なんでドイツ血統なんよ、ということを考えたい。

ドイツ血統シリーズとして1頭目にあげるのは、昨日京都の500万大江山特別を制したペルレンケッテ。このブログ、未だ1600万より上にいる馬の特集してないな…


ペルレンケッテ(父ディープインパクト、母プンティラ、母父アカテナンゴ、母母父ラグナス)


いきなりまあ面倒なドイツ血統馬ですな。ちょっと諸事情あって、昨日勝ったし、こっちのほうから取り上げたい。


基本的にドイツ血統の見分け方は、母系。頭文字のイニシャルが同じで始まっているパターンを持つのが、ドイツ血統にあたる。いわゆる『〇ライン』。ペルレンケッテは『Pライン』にあたる。

ドイツ競馬ってのは基本的にスタミナ重視。クラシックディスタンスで行われる大レースが多く、それなりに時計も出る。
ドイツ牝系は、他の国から余計に血を入れてない完全な異系。ここに主流血統を入れることで、爆発力を引き出せる。


基本として、ドイツ血統で使われる種馬は2パターン。ブランドフォード系のモンズンと、ダークロナルド系のズルムーの子孫に分かれる

モンズン系はズルムー系に比べて高速決着に弱いけど、ズルムー系よりも脚に持久力がある。高速決着に強いことで有名なドイツ血統だけど、高速決着に強いのは主にズルムー系のほう

ズルムー系で知られているのが、ドイツダービー馬で『ドイツの英雄』と言われたアカテナンゴ、JCでヒシアマゾンを倒したランド、エイシンフラッシュの母父であるプラティニあたりでしょう。


今回取り上げるペルレンケッテは、母がドイツオークス馬プンティラ。母父がズルムー系のアカテナンゴ。高速決着向きのドイツ血統馬。


疑問に思った人もいるでしょう。父が日本ダービー馬ディープインパクト、母がドイツオークス馬プンティラ、母父アカテナンゴがドイツダービー馬。母母父ラグナスもドイツダービー馬。

なぜこの娘が、1400でしか勝ってないのでしょうw


そこがドイツ血統のよく分からないところ。母父アカテナンゴと母母母父でアラルポカルを制したアバリーがいとこ同士。リテラトのクロスや、アカテナンゴの祖母であるRaven Locksのクロスという謎のクロスを持ってるプンティラに、母ウインドインハーヘアがドイツの2400のG1であるアラルポカルを制しているディープインパクトの配合。


ますます1400で走ってる理由が分からなくなってきたwスタミナ入れ過ぎてスピードに変わったか?もはやダビスタw


仮説として、母母父ラグナスの弟に、マイルG1ジャックルマロワ賞勝ち馬リルンがいるように、そのスピードが出てるパターン。母母父の母系が出るってのは珍しいパターンだと思うけど…
今まで1400ばかり使われながら33秒台の上がりが出せてないように、上がりには一定の限界があるよう。まあ納得できる。でも、母系みんな2400のG1勝ってるのに…


父がディープインパクトで、母系の5代前までに2400のG1勝った馬が10頭いるのに、デビュー前の栗東の坂路で50.3とかwもはやカオス。

血統だけ見たらオークス馬。秋にはエリザベス女王杯で好走している血統。気性的な不安はあまりないって話だし、ここまで考えても結論が出ないということは、突然変異として受け止めるしかないのかもしれない…

いくらドイツ血統が距離融通利くからって、これは利き過ぎだろ…


結論。適距離は推定2000から2400。なぜ1400を走ってるのか不明。走れてるんだから相当能力が高い可能性も。成長力があり過ぎるくらいの母系の為、秋にはオープン、来年は大きいところで勝負している可能性も?!



おまけの話。

このペルレンケッテの母プンティラは、今日本に輸入されてるドイツ血統の繁殖牝馬の中でも有数の面白い配合をしている馬。いきなり日本でペルレンケッテ出すんだから、相当奥の深い繁殖牝馬なんだと思う。

今年の2歳に、父ディープの2歳牝馬であるハッピーユーゲントがいる。一応POGで指名したけど、走るかは未知数。この仔が中距離以上で走ったら、ペルレンケッテはなんだったんだろうということになる。


更にこの1歳下、現1歳にラストクロップとなる父アグネスタキオンの牡馬がいる。狙いはここだと思われ。これ来年のPOGで、生存が確認できてある程度写真や現状が分かれば、上位での指名も考えてる。血統だけ見れば、これはかなり走る馬かもしれない。



そんな感じで、第5回終了。謎の回になったな。結局何を考えたんだろう。


第6回は、フルアクセルw完全に今日の結果待ちw


posted by ふみお。 at 06:44| Comment(2) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月01日

第4回…種牡馬タップダンスシチーの傾向は


4回目も種牡馬。前回はグラスワンダーについて取り上げたけど、今回はタップダンスシチーでもやろうかと思う。5回目からはまた現役馬で。

タップダンスシチー自体は種牡馬引退したけど、残された産駒の可能性を考えたい。



タップダンスシチー(父プレザントタップ、母オールダンス、母父ノーザンダンサー、母母父Bold Hour)


現役時代はジャパンカップの逃走劇などG1を2勝。金鯱賞3連覇。持続力を生かす逃げで後続に脚を使わせる、いわゆるサンデーキラーだった。

父はリボー系のプレザントタップ。母の妹にケンタッキーダービーを牝馬ながら制し、孫にチアフルスマイルがいるウイニングカラーズ。母系はなかなか活躍馬が多くて、3代母Miss Carmieからは、4代後にあたるディープスカイや、5代後にあたるリーチザクラウンが出てる母系。ディープスカイの血統も深いな。今度取り上げよう。


リボー系については前回書いたように、爆発力を伝える。ただ、父系がリボーだと、産駒にバラつきが大きい。日本の父リボー系の馬だとバンブーアトラスがいるが、バンブーアトラスもバンブービギンという大物を出しただけ。安定感には欠けた。日本にはデビットジュニアがいるけど、あれも当たりが出ない。とにかく安定感を欠く。

リボー系は母系に入らないと信用できない。タイトスポットのように、母父で結果を出したリボー系がいるように。

基本的にリボーは鈍重な産駒が多く、芝だと対応できないパターンばかり。ダートでも中距離から長距離が守備範囲になってくる。これはタップの父であるプレザントタップも似たような傾向を示していることから、ある程度推測可能。

タップダンスシチー自身、3歳時に京都新聞杯3着があるように、決して仕上がりが遅いわけではないと思う。けど、リボー系は総じて遅咲き。しかも咲かないパターンばかりで、咲かせるには、繁殖牝馬の母系がかなりスピード色が強くないと厳しい。


種牡馬タップダンスシチー最大の弱点は、母父がノーザンダンサーという点だと思う。その影響で、繁殖牝馬は主にサンデー系かミスプロ系になる。ただ、日高で種付けされていることもあり、サンデー系の繁殖牝馬よりもミスプロ系繁殖牝馬が多いのは仕方のないこと。サンデー系の繁殖牝馬でも、父系がリボーのタップを付けると気性の荒い子が出てくる場合が多いはず。

もともとタップ自体ガチガチのアメリカ血統馬。そこにミスプロ注入してもダートしか走れん。

しかも開花が遅いと来たもんで。そりゃなかなか種付け頭数増えないよな…


今のところ、稼ぎ頭がアンティフリーズ。やっぱ牝馬なのよね。牝馬じゃないと軽さが出てこない。しかも、アンティフリーズの場合は母母がシルバーレーン。つまり、ブラックホークが伯父さんで、ピンクカメオが叔母さんにあたる。あの一族のスピードが注入されたからこそ、準オープンの芝で出世できている。


が、日高にそんな良質なスピード血統を持つ馬は少なく。今の1歳にアンティフリーズの全弟がいる。牡馬だけど、これが最後の望みと言っていい気がする。

ディアイリスみたいな馬もいるけど、あれも牝馬。牡馬だとそうそう当たりは出ない。そこまでいい牝系持ってる牡馬がいないし、いくらタップとはいえ、5歳、6歳での開花は相当厳しいだろう。


仮に牡馬で活躍馬が出たとしても、相当重いタイプだろうから、ダート2400あってもまだ足りないという仔なのは間違いない。母父にトニービンより重い種牡馬がいた場合、走ればダート4000mがちょうどよく、あとはみんな未勝利で引退でしょうね。悲しいけど、それが日本の競馬のルールなわけで。なぜサントメジャーが走ったのか分からん。


ただ、ひとつだけタップの可能性があるところが。さっき言ったように、リボー系は母系に入って良さを出す。それを考えれば、母父タップダンスシチーで父が軽いサンデーならば走る子が出てもおかしくはない。ただ、当たり外れはもちろん大きい。


もし、父がディープスカイで、母父タップダンスシチーなら、名牝Miss Carmieの5×4、ボールドルーラーやノーザンダンサーのクロスもできて、グロースタークとヒズマジェスティの全兄弟クロスまで完成する鬼っぷり。大物が出てくるパターンだけど、ロバがいっぱい生まれるパターンでもある。



結論。走る馬は牝馬から。牡馬に出ても、ダート4000m以上しか走れない馬続出。正直当たりがでる可能性は低いが、出るなら母父サンデー系。基本ダート。母父に入って面白い馬を出す可能性あり。ディープスカイとの配合で爆発する可能性も?


以上、タップダンスシチーの考察終了。次回は…ドイツ関連の馬で。
posted by ふみお。 at 20:30| Comment(0) | 種牡馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月30日

第3回…種牡馬グラスワンダーの考察


ということで、3回目。色々考えると、書きたいことも多くなるもので。第3回目にして初の種馬特集ですが、まあのんびり書いていこうかなと。

特集するのはグラスワンダー。産駒。先週爆発してたし、ちょっと本格的に考えてみたい。



グラスワンダー(父シルヴァーホーク、母アメリフローラ、母父ダンジグ、母母父ヒズマジェスティ)


まあ楽しい血統表ですね。グラス自身は有馬2連覇などG1を4勝。そのうち3勝が非根幹距離。通算9勝したけど、そのうち8勝が非根幹距離。アーネストリーの勝利にも納得。

血統を見れば、この成績もちょっと納得できる。父シルヴァーホークからのロベルトで持続力を生かし、母父ダンジグでそこにスピードを補完、母母父ヒズマジェスティで爆発力を補強。簡単に言えばこんなところなんだと思う。


問題はその産駒。

牝馬はマイラーに出るパターンが多くて特に書くことはないけど、牡馬は面白い。母父次第でどんな産駒でも生まれる。

『グラスワンダー産駒と言えば?』と聞かれたら、スクリーンヒーロー、アーネストリー、サクラメガワンダー、マイネルスケルツィ、セイウンワンダー、オースミグラスワンetc…

ほんと、バラエティに富んでる。なぜにそうなるのかを、数頭例に出して考えたい。


まずはパターンA。中距離型に出た場合。

母父サンデー、母父トニービンのグラスの仔に多く見られるパターン。早いうちから走るけど、成長力があり、中距離で持続力勝負をするタイプ。アーネストリーやサクラメガワンダーのイメージ。
サンデーの場合は柔らかさとスピードを補充する分、中距離型に出るんだと思う。ただ、同じ母父サンデーでも、スクリーンヒーローとメガワンダーは母母父ノーザンテースト。セイウンワンダーは母母父リアルシャダイ。ここでパターンが別れる。パターンA1とパターンA2としておこうか。

パターンA1はとにかく成長力がある。スクリーン、メガワンダーに共通する母母父ノーザンテーストが更に成長力を強化する。父系のロベルトが原因なんだろうけど、叩いていって強さが生まれてくるイメージ。

パターンA2は距離適性がA1より幅広いタイプ。セイウンワンダーがその典型例。母母父リアルシャダイなのに、パターンA共通の早いうちから走る特性から2歳G1制覇。その後、距離が長いと言われた菊花賞で3着。プリーズアップセールに出されるくらい仕上がりが早いのに。単なるマイラーではなかった。


セイウンワンダーの場合、母母父リアルシャダイが距離をこなす一因だろうけど、それ以外にももう一つ。
ロベルト系にヒズマジェスティ、つまりリボー産駒を入れたパターンとして、ブライアンズタイムが挙げられる。ブライアンズタイムは父ロベルト、母父グロースターク。グロースタークはリボーの仔で、ヒズマジェスティの全兄。

つまり、グラスワンダーとブライアンズタイムは、ダンジグが入ってるか入ってないかの違いで、なかなか似ている血統構成ってわけ。

ブライアンズタイム産駒は菊花賞で強かったけど、グラスワンダーも京都3000くらいはこなせるはず。マイルG1を勝ったグラスワンダー産駒でも母母父リアルシャダイなら楽に京都3000をこなせるわなそりゃあ。

グラスワンダーとブライアンズタイム、どちらもロベルト系ということもあり、叩いてよくなる。セイウンワンダーがいい例。

ヒズマジェスティ、グロースタークの兄弟の父リボーは、大レースでの爆発力を伝える。今年のダービーのうまゼミで、クレスコグランドを推奨した理由の一つに、リボーの多重クロスを持っているというのがあった。この血を3代前くらいまでに持ってる馬は、ペースの緩いレースでコロっと負けるのに、厳しいラップのレースで良さを発揮する。リボーを持ってるブライアンズタイムやマンハッタンカフェ産駒にも見られる傾向で、スクリーンヒーローの秋の爆発や、アーネストリーの宝塚記念を見てくれれば分かるはずだ。



ここにパターンA3というものを加えたい。より持続力があるタイプ。持続力に傾き過ぎて一瞬の反応が鈍く、なかなか勝ち切れないタイプが多い。先週500万特別を勝った3歳馬シゲルリジチョウがこのパターンにあたる。

シゲルリジチョウは、グラスワンダーのイメージをブチ壊す馬に成長する…かもしれない。

母系を見ると、母父サドラーズウェルズ、母母父ダルシャーン、母母母父ブラッシンググルームと、まあよくもこんなスタミナ血統入れましたねと思っちゃうくらい重い。ただ、母の弟がサニングデール。つまり、シゲルリジチョウは叔父がサニングデールなんだわ。

サニングデールは父ウォーニングの影響を受けてああなったと推測できるけど、この本格的な重めのヨーロッパ牝系にグラスワンダーとか、シゲルリジチョウは明らかにステイヤーだろうと。

シゲルリジチョウはなぜか小倉の芝1200でデビューとかわけのわからないことしてるけど、距離が延びて、叩かれて叩かれて上昇してる。しかも、マイルから非根幹の1800に距離延長した時に未勝利を勝って、さらに非根幹の2200に延長された香住特別で2連勝。いかにもグラスワンダー産駒。そしてこの母系が出てる。


いやね、まだ500万突破したばかりだし、シゲルだしw、あまり大きなことは言えないけど、シゲル軍団の中でもこれはかなり出世するほうよ。今後馬券で追いかけていたほうがいい。スクリーンヒーローあたりがそうだけど、『いや、あれ弱いべ』って言ってた馬が、いつの間にか大きいとこ勝てるのがグラスワンダー。アルゼンチン共和国杯あたりの非根幹長距離あたりまでいけば、面白いレースをしてくれる気がする。

他にも、母父エリシオで長距離型に出たコスモヘレノスなど、母父次第でステイヤーズステークスまで勝てる種牡馬が、グラスワンダーなのかもしれない。




さて、今までパターンA1、2、3を紹介したけど、パターンBも存在するわけで。その代表がマイネルスケルツィや、マイネルレーニア。今まで紹介したグラスワンダー産駒とは一線を画してる。

マイネルレーニアの母父はサクラユタカオー、マイネルスケルツィの母父はマキャヴェリアン。どちらもスタミナよりもスピードを伝えるタイプの種馬。母系がスピード血統だと、グラスワンダーの母父ダンジグが出たタイプになる。つまり、マイネルレーニアみたいに前々で押し切るタイプになるということ。

マイネルレーニアは通算6勝したけど、そのうち5勝が非根幹距離。いかにもグラスワンダーの仔。スケルツィも斬れるというか、前で粘るタイプだった。

このように、母父を見ればグラスワンダーの距離適性はだいたい分かる。子が1200から3600の重賞制してる種牡馬は珍しい。サンデーよりも距離適性は広い。それは母父や母系で決まる。



もうひとつ例を出すと、母父にグラスワンダーが入った場合。まだ例が少なすぎてどうこう言えないけど、父としての傾向から考えれば、父に何を持ってくるかで母父グラスワンダーの距離適性は変わってくるはず。

フロムクローバーズの場合は1400からマイルあたりの馬になるでしょう。まあ母フェリシアでもあるし。



結論。グラスワンダーの牡馬は、母父で距離適性を読むべし。その気になればステイヤーも誕生する。基本的に狙い目は非根幹。歳を重ねるごとにパワーアップしていく


次回はタップダンスシチー産駒でもやるかなw
posted by ふみお。 at 20:58| Comment(0) | 種牡馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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