2011年12月01日

第16回…ウオッカ


ジョーカプチーノをやる予定でしたが、お問い合わせもあるしJCあったということもあり、第16回はウオッカをやろうかなと。

久々に書くけど、日本馬でウオッカクラスのメジャーな馬やってないもんだから、逆に内容薄そうw

まあのんびり書きますかね。



第16回ウオッカ(父タニノギムレット、母タニノシスター、母父ルション、母母父トウショウボーイ)



俺ね、ダイワスカーレットのほうが強いと思ってるから正直ウオッカが最強っていうのには違和感しか感じないのよ。

ただ、ウオッカは肝心な時に勝つ、それがウオッカの血統を紐解く上でポイントになってくるんじゃないかなと。


ウオッカの血統の特徴は、ずばり戦績によく表れてると思う。

黄菊賞2着⇒阪神ジュベナイルF1着
桜花賞2着⇒ダービー1着
ヴィクトリアマイル2着⇒安田記念1着
毎日王冠2着⇒天皇賞秋1着

つまりそういうことかと。ペースが緩む⇒へぐる⇒ペースがきつくなる⇒爆発する。ちょっとダンスっぽいね。


その原因が父タニノギムレットなんだと思う。タニノギムレットはブライアンズタイム(ロベルト×リボー)×クリスタルパレス×シーバード×グロースターク(リボー)。

このブログでは取り上げてるけど、重いね。リボークロスを持ってるロベルト。それにフランスダービー馬クリスタルパレス、そこに凱旋門賞馬シーバード。単体だけだと底力の塊みたいな血統。そりゃタニノギムレットダービー馬になりますわ。

逆に種牡馬入りしてからは大物と小物の差が大きい。勝ち上がり率も高くない。それはタニノギムレットの血統の重さから来てる。鈍重な血統はそんなもんだ。逆に言えば、配合がハマれば大物が出せるということ。


その鈍重さを解消するためにはある程度のスピードが必要。ただ、スピードだけじゃダメなんだわ。上質なスピードにそれを持続できる力、キレを伝えてやらないと開花しないし、鈍重な種牡馬を活かすには母系もある程度の底力ある配合じゃないとダメなわけで。


他のタニノギムレット産駒である程度活躍してる馬は母父サンデーという事実がそれを物語ってる。
いい例がスマイルジャックで、スマイルジャックは母の配合がサンデー×マルゼンスキー×セントクレスピンとスペシャルウィークと一緒。スピード、スタミナ、底力の面で優れた配合の母に付けてああなった。


タニノギムレット産駒はロベルトっぽさもあるけど、グレイソヴリンが強く出てて。スパッと斬れるというか、持続力ある末脚。それは母父がグレイソヴリン系クリスタルパレスだから。トニービンっぽさがある。だからこそ中山下手の直線長いコース向きだったわけで。

グレイソヴリンは淀みない流れに強いし、ロベルトは距離延長を苦にしない。JCを勝てたのはそういうことだと思うし、実際この年のJCは例年より流れが速かった。あの年のJCがスローペースだったら、ウオッカはたぶん勝てなかっただろうし、馬券になってなかったと思う。

だから小回りばかりだった昔の競馬ではこんな配合だと走らんわけで、ウオッカは今の時代にマッチした馬だったということになる。



ウオッカに関しては、母父がルション。ルションはマイラーだったけど、父としてメルボルンカップを勝ったヴィンテージクロップを出してるように、ステイヤーも出せる潜在的スタミナを持ったマイラー。

母タニノシスターは短距離馬だったけど、母が短距離馬だからって子も短距離馬だとは限らないわけで。


母系をたどると、いわゆる『小岩井牝系』にあたる。小岩井牧場が明治時代に輸入した20頭の繁殖牝馬のうちの1頭、フロリースカップの子孫にあたるのがウオッカ。フロリースカップの曾孫であるシラオキから派生したシラオキ系は、日本で数々の名馬を送り出してる。

シラオキ系の名馬はスペシャルウィーク、マチカネフクキタル、シヨノロマン、サンエイソロン、シーイズトウショウ、テイエムドラゴンなど。

スペシャルウィークやマチカネフクキタルが出てるように、潜在的なスタミナがある。だからこそルションと掛けて短距離馬が出ようが、その血統に潜在的に入ってるスタミナは失われず、その仔に引き継がれるというパターンだと思われるね。父タニノギムレットだったらそのスタミナ面でのプラスが出るだろうし。これが父バクシンオーとかだったら素直に短距離になってたと思う。


ウオッカの祖母であり、タニノシスターの母であるエナジートウショウの血統はなかなかロマンを感じさせるね。トウショウ牧場の至宝ソシアルバターフライの仔トウショウボーイを父に持ち、母はシラオキ系の流れを汲むコーニストウショウ。

タニノシーバードやソシアルバターフライ、シラオキと、日本の競馬を作ってきた名牝に、ブライアンズタイムというリボーを持った名種牡馬を掛け合わせてできたタニノギムレット。


たぶん、ウオッカは配合段階で狙って付けられたんだと思う。タニノギムレットを生産したカントリー牧場は、タニノギムレットが種牡馬として重厚すぎる血を持っていることが弱点だということを知っていたはず。それを活かすにはスピード面が強調されているタニノシスターを付ければ、うまくハマれば母系の底力も一緒に開花するんじゃないかと。

ただ、ハマるかハマらないかはもう運よね。ウオッカの半妹とか全妹とか全然ダメなのも納得。下地が整ってるからみんな走るってんだったら競馬は簡単。だから競馬は面白いわけで。


ウオッカは繁殖入りしてシーザスターズ付けてるけど、日本でデビューさせるんでしょう?
どう考えても重い。ケープクロス(ダンジグ系)×ミスワキなら日本向きの仔も出せるんだろうけど、母がタニノギムレットでは、サンデー系が入ってないとスピード不足か切れ味不足。少なくとも俺はPOGでこんなのは指名しないね。

日本に帰ってきて繁殖生活送るみたいだけど、今の日本でウオッカを活かすのはなかなか難しいなぁ…グレイソヴリンクロスを作っちゃいけないから、ハーツクライはダメだし。ディープだとリファールの分で先行脚質になるだろうし。

キンカメが一番いいんだろうけど、キングマンボは繁殖でポカあるから、当たり外れは大きい。キンカメ×サンデーの種馬が出てきたら、それに付けるのがベストだと思う。


そんな感じで結論…繁殖として血統的に打率低いけど飛距離は大きいタイプ。ただストライクゾーンが狭すぎるからそれをどう生かすか。今のままなら産駒は大して走らない


ということで次回は…ジョーカプチーノやるかなぁ。なんでもいいんだけど…ちょっとメジャー過ぎる気もする。
posted by ふみお。 at 04:36| Comment(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月13日

第11回…オーシャンブルー


前回はシルクレイノルズを取り上げてみたけど、こういう素質のありそうな馬を探して、開花するまで追いかけ続けるのも、競馬の醍醐味の一つだと思う。

今回取り上げる馬も、まだ3歳。血統的に可能性を感じる。シルクレイノルズ同様、菊花賞で面白そう。

ということで、



オーシャンブルー(父ステイゴールド、母プアプー、母父ダッシングブレード、母母父ダンシングブレーヴ)


ついにプアプーからまともな馬が出てきた。

プアプーはドイツ血統。『Pライン』にあたる。プアプー自身はアメリカの芝2200mのG3で勝ってる。社台ファームが買ってきたドイツ血統。

最近アカテナンゴがはやってたけど、あっちとはまた別の系統のドイツ血統にあたる。


オーシャンブルーのここまでの4戦の成績と位置取り、上がり3ハロンのタイムを書くと、

2月5日小倉芝1800m6着…9⇒10⇒9⇒9…34.9
4月24日新潟芝2000m6着…11⇒10⇒8⇒9…35.6
5月15日京都芝2000m1着…13⇒11⇒9⇒3…34.9
7月9日京都芝2400m1着…2⇒2⇒2⇒2…33.9


ステイゴールドにドイツ血統を付けたパターンはレアケースのため、多少は気にしてた。だけど、デビュー戦と2戦目はそこそこな結果に。ステイゴールドということもあり、京都内回り替わりはプラスと判断してた3戦目で自分から動いていって初勝利。

この時点では自分から動いて長い脚を使う、持続力を生かすタイプだと思ってた。

それが先週の京都500万樟葉特別で、先行から上がり33.9秒の末脚使って勝利。この変わり方が、スイッチの入ったドイツ血統なのかなと。


まあ樟葉特別はちょっと特殊なレースで、レースラップが12.4-11.6-11.4-12.3-12.3-12.8-13.2-13.4-12.6-11.6-10.8-11.6。
前半1000mが1分ジャストだったけど、その後13秒が二つ続くようにラップが落ちて、そこからロングスパート勝負に。
ラップの落ちた場所から推測すると、坂の上ってるあたりでペースが落ちて、坂の下りを利用してのロングスパート勝負になった感じ。

これを2番手から押し切ったことは評価に値すると思う。タイムはラップを考えると悪くない。芝も荒れ気味で、力のいる芝っていうのもドイツ血統にはちょうどいい馬場だった。


血統的な話に戻ると、母プアプーが2200mの重賞を勝ってるけど、母父ダッシングブレードは2歳時に1400mのG1ナショナルステークスを勝ってる。ただ、ダッシングブレードは2400mのG1イタリア大賞典も勝ってて、距離の融通性があった。ドイツでリーディングサイアー獲ってるように、種牡馬としても成功してる。

ダッシングブレードは父系がシャーリーハイツ。ネヴァーベントのスタミナを受け継いだステイヤーがよく生まれる。父母父がフランス競馬史に残る名馬シーバードだし、相当なスタミナを持っているはず。
シャーリーハイツはバラ一族、シーバードはタニノギムレットに入っているように、この2頭は母系に入ると日本の芝に合う。


プアプーの母父、つまりオーシャンブルーの母母父はダンシングブレーヴ。欧州屈指の名馬。日本だとスピードを伝えるパターンもある。

そして、オーシャンブルーの母母母父がズルムー。前にベルレンケッテの回あたりで書いたように、ズルムーはアカテナンゴの父。エイシンフラッシュの母父父でもある。日本の高速芝に対応できる。
しかもズルムーのお母さんはテスコボーイの妹。日本に合うのはほぼ間違いないし、結果も出てる。


つまり、オーシャンブルーの母系はスタミナも相当あるし、高速芝に対応するスピード、そして数々の欧州の名馬を入れたことで底力を補強してあるということ。


更に言うと、オーシャンブルーの父はステイゴールド。

ステイゴールドの母ゴールデンサッシュは、名馬サッカーボーイの全妹。サッカーボーイ産駒と言えばナリタトップロード、ヒシミラクル。

つまり、俺は今年の菊花賞、この馬に期待しているのです。シルクレイノルズも菊で期待してるけど、オーシャンブルーは父ステイゴールドだから余計に期待したくなる。


スイッチも入ったみたいだし、サッカーボーイ、ステイゴールド、ドリームパスポートと、この一族は小柄なほうがよく走る。ドリームジャーニーもそうだった。
この馬は430キロ台半ば。まだまだ上に行けるはず。

今はまだ京都の坂を使って助走をつけてエンジン掛けるというドイツ血統らしいエンジンの掛かりが遅い弱点があるけど、今回の樟葉特別のようなヨーイドンに対応できたという点で、成長が感じられる。

血統表は成長力のある馬で固められているため、秋はもっと期待できるはず。距離が延びていいというのは、今回でよく分かった。


次は夏の小倉の芝2000あたりを使ってくるんだろうけど、淀みない流れになってくれることを期待。ロングスパート勝負なら1000万でも負けないはず。

そこを勝てば菊花賞の切符がぐっと近くなる。今年の世代でも十分勝負になると踏んでる。


結論。母系はスタミナ、スピード、底力、すべてを補強してる。ノーザンダンサーの5×5を隠し味にした底力に、サッカーボーイなどの距離への適応力、爆発力も補っている好配合馬。1戦ごとに成長力を示している分、秋にはもっと伸びる。条件戦で足踏みしなければ、菊花賞の穴で買える馬になるといった感じでしょうかね。



次回、第12回は何やっかな…とりあえず予定では、今週デビューするらしい2歳馬、ジュディソングあたりをやる予定。取り上げる馬、ついに未出走馬まで登場か…



posted by ふみお。 at 03:57| Comment(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月28日

第2回…アドマイヤコスモス


1回目から500万の馬だったし、今度は準オープン、ちょっと名前の知れ渡ってる馬について。最近の勝ちっぷりや連勝劇で知名度の上がってきている馬。俺にとってはアドマイヤフジの弟、それかテイエムシバスキーの逃げ切りを台無しにした馬といった存在だけど。

上がり馬ということで、どこまでいけるかも絡めて考えてみる。



アドマイヤコスモス(父アドマイヤマックス、母アドマイヤラピス、母父ビーマイゲスト、母母父Ela-Mana-Mou)

アドマイヤマックスの代表産駒になれる素材。体質の弱さや気性がネックで、中央での遅いデビュー戦を2着のあと、名古屋競馬で3戦2勝、再転入後は3戦3勝。先週土曜の京橋特別でのダノンスパシーバとのマッチレースは、一昨年の西宮ステークスでのナムラクレセントとスマートギアの叩き合い並みにアツかった。


血統を見てみると、半兄に全日本2歳優駿を勝ったアドマイヤホープ、日経新春杯を勝って中山金杯を連覇したアドマイヤフジ。母は嵐山ステークスを勝って、ステイヤーズステークスで2着だったアドマイヤラピス。

父がフォーティナイナーでダートG1を制したホープ、父アドマイヤベガで2400のG2を勝ったフジなど、ラピスはどちらかというと父を出すタイプの繁殖牝馬。牡馬に出れば走る。フジ以来の牡馬であるコスモスには、かなりの期待が持てるだろう。

アドマイヤラピスは京都3000mで行われてた嵐山ステークスを勝ったけど、その父ビーマイゲストはステイヤーというわけではない。ビーマイゲスト自身もマイラーみたいなもんだった。このラピスのスタミナは、ラピスの母系によるものだと考えられる。


そのラピスの牝系が、サニーバレーの牝系。プリンスローズやブランドフォードを詰め込んだこのサニーバレーは、イギリスオークスを圧勝したサンプリンセスを生んだ。サンプリンセスの娘がバレークイーン。あのフサイチコンコルドやアルライバルドの母であり、グレースアドマイヤの牝系を創り出した名牝である。サニーバレーは、フサイチコンコルドやアドマイヤコスモスの3代母に、アドマイヤラピスの2代母にあたる。

この一族は先月のオークスを勝ったエリンコートも輩出しており(エリンコートの4代母)、今もなお影響力が強い。血統好きて知られる橋田先生がラピスを買った理由も分かる。

この母系の持つスタミナと底力に、アドマイヤマックス。サニーバレーの牝系にノーザンダンサー系を重ねた繁殖牝馬に、父サンデー×母父ノーザンテーストの種牡馬を配合したという点では、アドマイヤコスモスとエリンコートは共通している。(エリンコートの父は、サンデー×ノーザンテーストのデュランダル)


アドマイヤマックスとデュランダルの違いは、アドマイヤマックスのほうが母系がファンシミンということもあり、より短距離に向いているという点。

牝馬だと軽すぎるアドマイヤマックスは、アドマイヤラピスにある程度の軽さを加えるはず。アドマイヤコスモスの適距離は、フジよりももう少し短い、2000から2200にあるはず。フジよりは距離が持たないが、フジよりも反応が速く、勝ち切れる。フジが差せるのは、坂で加速を付けられる京都外回りだった。

血統表から考えると、フジと一緒の持続力で勝負するタイプ。直線は長いほうがいいし、フジより反応ができる分、阪神の外回りあたりが良さそう。エリンコートが距離持たないと思われていたように、距離は見た目よりも持ちそうだけど、2500までよね。

アドマイヤラピスにノーザンダンサー入った父サンデー系の種馬つけた牡馬ってのはフジと一緒だし、似るのは当然か。今のところ鮮やかな勝ちっぷりを見せてるけど、G2止まりの感が強い。今の時期1000万を勝った馬だと、朝日チャレンジカップに間に合うかなといったあたり。朝日CCなら勝ち負け。京都大賞典で3着あたり⇒アルゼンチン共和国杯で勝ち負けってところかな。

仮にG1勝つなら京都か阪神の2000か2400なんだけど、そんな都合のいいG1ないんだよね。困ったことに。エリ女に牡馬が出れれば…そんなうまい話はないか。


結論。適距離は2000から2200。2500まではこなせそう。フジよりも器用。でも、G2までの馬で、G1ではコース適性とかで足りないといった感じでしょうかね。



次回はアーネストリー勝ったことだし、種牡馬グラスワンダーについて書きたいと思う。
posted by ふみお。 at 23:56| Comment(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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